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[15] 再びコジョラ社へ

日本へ帰国した後、再びコジョラ社へ打ち合わせに出掛けるわけだが、

『山﨑さん、これは素晴らしいデザインだから、

このベースとなるシャーシやエンジンなど基本的な部分は、

既存メーカーのものを流用して製作したほうが車検も通りやすいよ。

一からシャーシを設計することは簡単だし、安上がりではあるが、

車検を取得する時にいろいろな手間がかかるんだよ。

だから既存のものを使いましょう。』

というコジョラ社長のアドバイスで、既存のものを使って製作することになった。

そうすると、このスーパーカーという部類の車格になると、

流用できるのはフェラーリかランボルギーニである。

しかしフェラーリのシャーシはほとんがモノコックフレームである。

ご存知のようにモノコック構造は、全体の構造でもって力学のバランスをとっているので、

少しでも構造を変えるとバランスが崩れ、強度、剛性が当初の規格より弱くなってしまうという欠点がある。

ところがそれに対し、ランボルギーニのほうは鋼管フレーム構造だ。

このチューブラーフレームは削ったり、切ったり溶接などをしても全体のバランスは保てる、

さらにポイントを絞って、強度、剛性を強くすることも可能であるという改造しやすい利点を持っているのだ。

そういう意味では私のデザインを生かせるのは、ランボルギーニだという結果になった。

幸いランボルギーニ社とは、クライスラーの資本傘下に入っていた時代、

コンセプトカーや試作車をコジョラ社で製作した実績があったとのことだった。

だからパイプがあるので、向こうのマネージャーなどもよく知っているらしい。

紹介するので会いに行こうかということになり、こちらもぜひ頼みますということでアポをとってもらい、

コジョラ社長みずからの運転で、数百キロ離れた道程をランボルギーニ社へ向かったのであった。

しかし驚いたのは、イタリア人などヨーロッパの人は片道何百キロ程度は平気なのだ。

片道500キロまでは日帰りコースらしい。

日本とは道路事情が違うとはいえ、やはり騎馬、遊牧民族だなと感じた一幕であった。

コジョラ社長の運転でコジョラ社より4、5時間、

綺麗なイタリアの景色を眺めながらのドライブを楽しんだのであった。

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